お茶を淹れる道具の話Ⅹ
~お茶用ドリップバッグ~

お茶を淹れる道具が様々ある中で
ドリップバッグは一つの優れものです。
そう、お茶にもドリップバッグがあるのです。

珈琲のドリップと同じようなものを想像してください。
メッシュの中に茶葉が仕込まれています。
カップにドリップバッグをセットしたら
上から湯をかけ浸し、しばらく置いてから
ドリップバッグを取り除く。これで完了。
濾すのではなく湯に茶葉を浸す点が珈琲とは異なります。

こうすると、お茶を淹れる道具を省略できるので
洗う手間がありません。
かと言ってその場しのぎな味わいになるわけではなく
ドリップバッグの中で乾燥茶葉が伸びやかに広がり
まるで急須などで本格的に淹れているかのような
味わいも表現できるのです。


ドリップバッグが相応しいシチュエーションを揚げてみます。

例えば病院に入院しているけど食事制限はない場合。
病室には簡単な洗面台しかないことでしょうから
洗い物はしたくありません。

例えば学校の先生のような仕事の方に。
授業と授業の合間、限られた時間の中で
急須など扱うことはほぼ不可能でしょうから。

例えば夜、就寝前にほんの少しだけお茶がほしい時。
全ての洗い物を終え、ハンドクリームも塗ってしまった
なんてことが、誰でもあるのではないでしょうか。

例えば旅先で。
茶箱を持ち歩くような方はそれでいいのですが
極力荷物を減らしたい時もあります。


ドリップバッグを使うと、当然ながら
茶葉以外のゴミを出してしまうことになります。
全てが自然に還るような素材ならいいのですが
弊店が用いているものにも、メッシュ部分に
ポリエチレンとポリプロピレンが使われています。
そのため、本当に必要な時に使うようにお勧めしています。

ドリップバッグは、数グラムの茶葉が一袋に含まれます。
つまり茶葉が空気に触れる面積が広くなります。
このため、品質保存上、ご注文を受けてから
お作りしています。 お気軽にお問合せください。