白茶とチョコレート

チョコレートをたくさんいただきましたので
日々、様々なお茶との相性を観察しました。

おそらく、多くの中が最初に思い浮かべられる
テッパンのお茶は紅茶でしょう。
また、甘味の少ないチョコレートと
プーアール茶が合うとお客様に教えてもらいました。
熱々の緑茶、烏龍茶やほうじ茶も合わせられます。
しかし私はここでぜひ
白茶とチョコレートの組み合わせをご紹介したく思います。

ちなみに、今回のチョコレートはビターチョコではなく
甘いチョコレートです。

白茶

白茶とは中国六大茶分類の一つの呼び名。
極端に言うと、葉を摘んで放置しただけのお茶です。
人為的に萎凋や揉捻や発酵といった手を加えず
ただ静置して、葉から水分が減少するのを待つというもの。
大自然が最もそのままに残されたお茶、と表現されることも。

チョコレートを食べる前の白茶

チョコレートを食べる前に白茶を飲むと
口の中の雑味が除かれてチョコの美味しさが際立ちます。

チョコレートを食べている時の白茶

チョコレートを食べている時に白茶を飲むと
白茶とチョコレートがいいバランスで溶け合います。
味の要素でいうとチョコレートの甘味成分が一番強く
口の中は甘味で満たされます。
しかしそれでいて、お茶の味わいを
かき消してしまうほどの強さではありません。

また、当然のことながらチョコの口どけが良くなります。
(他のお茶にもこの働きはあります)

チョコレートを食べ終わった直後の白茶

チョコレートを食べ終わった直後に白茶を飲むと
口にチョコレートがある時に白茶を飲むのとは別の
美味しさがあります。

チョコレートの甘味は口の中ではなく喉元だけに残っているので
お茶の味の成分が際立つのです。
結果的に、チョコレートの甘味の余韻と
お茶の苦味成分がマリアージュします。
(他のお茶の場合も、お茶の苦味成分が知覚しやすくなります。)

チョコレートを食べ終えて暫くしてからの白茶

チョコレートを食べ終えて暫くしてから白茶を飲むと
どのお茶よりも口の中をさっぱりとさせました。

ペアリング

ペアリングという言葉がお茶業界でも
多用されるようになって久しい日々です。
多くの場合は、口に食事がある時にドリンクを飲み
同時に咀嚼することによるマリアージュの意味で
使われているように見受けられます。
しかしドリンクは
①食前、②食事が口の中にある時、③食事を飲み込んだ直後、④食事後少し経過してからという
4つの組み合わせができるものです。

日々の中で、お茶に限らずドリンク全般の幅広い可能性を
愉しむことができれば幸いです。