お茶で口元美人

今回は香りの話からはなれて
お茶の健康機能のことを少し綴ります。

というのは、先日能登半島地震のニュースで
「避難所では口腔内ケアが後回しになる方があり
歯科医師らがその大切さを喚起して、ケアを呼び掛けた」と聞いたためです。

緑茶にもお口の中を衛生的に保つこと、口元美人になれることを、お伝えしたく思います。

口臭予防と抗う蝕効果

ひとつには口臭予防と抗う蝕効果。
緑茶に含まれるカテキン類などには
悪臭物質を吸収、吸着して消臭する作用があります。
またカテキン類は、虫歯菌(ミュータンス菌)の繁殖を抑える効果がありますし
プラーク(歯垢)の原因を生み出す際の酵素の活性も阻害します。

抗ウイルス効果

もうひとつには、インフルエンザウイルスやコロナウイルスの
感染力を減じる効果。
ウイルスは、粒子の表面からスパイク状に突き出したタンパク質を利用して
喉や鼻腔の細胞に感染します。
緑茶のカテキンは、スパイクタンパク質にくっついて
その働きを抑え、感染力を防ぐのです。
またストリクチニンという成分は、ウイルス膜と細胞膜が結合するのを邪魔することで
感染力を防ぐこともわかってきました。

お口にお茶を

いずれの場合も、緑茶と、口元や喉にあるウイルスが接触する必要があります。
緑茶のうがいもが励行されるのも、同じ理由です。
要は、緑茶が口の中に在ることが、一番の予防になるということです。
量は少しでかまいませんし、ペットボトル茶でも効果があります。
少しずつで良いので、頻繁に緑茶を飲むこと。
この習慣を意識することで
口臭予防、抗菌効果、ウイルス感染予防効果と、良いことずくめなのです。

おわりに

お茶は嗜好品ですので、あまり健康機能ばかりをうたうのは好みではないのですが
今のような状況下においては意義深いと思います。
地震情報を日々提供するテレビ局にも
ぜひ緑茶の健康機能について流していただけるよう連絡しました。

多くの方に有意義な情報が伝えられますように。
そして、被災地域や仮設住宅における生活が少しでも豊かになりますように。